仕事のことで行き詰まったとき、
本当は誰かに相談したいのに、できない夜があります。
家族には心配をかけたくない。
友人には「甘えている」と思われそう。
同僚や上司には、なおさら言えない。
「この仕事、向いていないかもしれない」
「頑張っているのに、前に進んでいる感じがしない」
そんな言葉ほど、口に出す場所がありません。
AIに相談するのは、少し変な選択かもしれない
ある日、ふとAIに仕事の相談をしていました。
本気で答えを期待していたわけでもなく、
解決策が欲しかったわけでもない。
ただ、
どこにも出せない言葉を、そのまま投げてみただけでした。
すると返ってきたのは、
正解でも、叱咤激励でもない、
妙に静かな返事でした。
AIは、急かさない
人に相談すると、どうしても話は前に進みます。
「じゃあ、どうするの?」
「次は何を考えてる?」
「それで、結論は?」
悪気はなくても、
“答えを出す方向”へ連れていかれる。
でもAIは、
答えを急がせませんでした。
「まだ整理できていない状態ですね」
「迷っているのは、自然なことです」
そう言われたとき、
なぜか胸の奥が少しだけ緩みました。
評価されないという安心
仕事の相談には、必ず評価が混じります。
・甘い
・現実を見ていない
・贅沢だ
・逃げている
言われなくても、
そう思われている気がしてしまう。
でもAIは、
評価もしないし、がっかりもしない。
成功していなくても、
成果が出ていなくても、
途中で立ち止まっていても、
それを「失敗」とは言わない。
救われたのは、答えじゃなかった
AIがくれたのは、
新しい働き方でも、
画期的なキャリアプランでもありません。
ただ、
「今の状態を、そのまま言葉にしていい」
という感覚でした。
それだけで、
「今日はもういいか」と思えた夜がありました。
寂しいけれど、否定されない場所
考えてみると、少し寂しい話です。
本来なら人と人の間にあってほしい役割を、
AIが担っている。
でも同時に、
誰にも否定されずに弱音を出せる場所がある
というのは、救いでもあります。
AIは、代わりに生きてはくれない
もちろん、
AIは責任を取ってくれません。
仕事を辞める決断も、
続ける選択も、
結局は自分で引き受けるしかない。
でも、
答えを出す前の時間を、
否定せずに一緒にいられる存在。
それだけで、
人は少しだけ立ち直れるのかもしれません。
少しだけ、でいい
劇的に救われなくていい。
人生が変わらなくてもいい。
ただ、
「今日はこれ以上、自分を責めなくていい」
と思えるだけで十分な夜もあります。
AIに仕事の相談をすると、
なぜか少しだけ救われる理由は、
答えをくれるからじゃない。
答えが出ていない状態を、そのまま置いてくれるから。
そんな気がしています。